「中小企業社長のための効果的な財務戦略」
効果的な財務戦略を立てるためには、根拠がある売上計画・内部留保額・返済金額・労働分配率に基づく賃金の決定・売上計画の必達、等の外せないポイントがあります。
今回は、そのポイントに焦点を当てた戦略的なアプローチついてご説明します。
私たちは、この戦略的なアプローチで練り上げた財務計画をもとに、戦略的中期経営計画を作成し、収益向上に貢献いたします。
根拠がある売上計画について考えてみたことはありますか?
中小企業の成長には、堅実な売上計画が欠かせません。
将来の売上を計画するには、現実的な根拠を持つことが重要です。
根拠がない計画は、絵に描いた餅になってしまう可能性が大きく、結局は「達成できなかった、景気が悪いから仕方がない。」等の言い訳をして終わってしまいます。
例えば、「前年対比10%増」という売上計画に何か根拠を見出すことができるでしょうか?
なぜ、売上を10%増やす必要があるのかを説明できますか?
現実的な根拠とは、上記の内部留保や返済金額、賃金の決定等、が説明できる売上計画になっているかどうかです。
その上で、市場の動向や競合他社の動向を分析し、客観的なデータに基づいて売上計画を作成する必要があります。
また、売上計画の達成に向けて具体的な目標と戦略を立てることも大切です。
必要な内部留保について考えてみたことはありますか?
次に、必要な内部留保について考えましょう。
内部留保は企業の安定性を支える重要な要素です。
将来の投資や事業拡大に備えるために、適切な金額を確保しておく必要があります。
また、リーマンショックやコロナ禍等、想定外の事態になっても、企業を存続させていけるだけの内部留保があれば安心ですね。
業種や企業の特性に応じて、内部留保の目標額を設定し、計画的に積み立てることをおすすめします。
返済金額について考えてみたことはありますか?
返済金額にも注意を払いましょう。
現在の自社にとって、借り入れても返済を続けていける金額は幾らなのか?、きっちりと説明することができますか?
返済計画を立てる際には、財務状況や現金フローを考慮し、無理のない計画を立てることと、返済金額と返済スケジュールを厳密に管理することが重要になります。
返済期日を守り、借入金を効果的に返済することで、企業の信用力を高めることができます。
労働分配率を考えたことはありますか?
労働分配率も財務戦略の一環として重要です。
社員への報酬や福利厚生の適切な配分は、組織のモチベーションや生産性に大きな影響を与えます。
労働分配率を適切に設定し、社員の働きやすさと企業の経済的な健全性を両立させることが求められます。
売上計画を必達することについて考えたことはありますか?
最後に、売上計画の必達について考えましょう。
売上計画は目標を設定するだけでなく、それを達成をすることが最も重要です。
達成するためには、上述の根拠がある売上計画が必要になります。
社員と売上計画の根拠についてコンセンサスが取れていれば、社員は自分ごと化となりモチベーションが向上します。
しかし、根拠があるからと言って、過大な目標を立ててしまうと、予算の圧迫や経営の安定性に悪影響を及ぼす可能性があります。
現実的な目標を設定し、それを達成するための具体的なアクションプランを策定しましょう。
中小企業の社長の皆様にとって、効果的な財務戦略は事業の持続的な成長を支える重要な要素です。
根拠がある売上計画、必要な内部留保、返済金額、労働分配率、そして売上計画の必達性に焦点を当てることで、財務面での安定性と成果を実現することができるでしょう。